冬の味覚、カニ。しかし、その裏で「カニを強引に送り付ける」という、通称カニカニ詐欺の被害が後を絶ちません。
最近の手口は、単に商品を送り付けるだけでなく、巧妙な**「電話勧誘」**をセットにした合わせ技に進化しています。「自分は大丈夫」と思っている働き盛りの世代や、一人暮らしの若者も、実はターゲットにされています。
本記事では、その恐ろしい手口と、絶対に被害に遭わないための5つのステップを徹底解説します。
カニカニ詐欺の正体:巧妙な「心理的トラップ」
この詐欺の最大の特徴は、**「断りづらい状況を電話で作る」**ことにあります。
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情に訴える電話: 「コロナの影響で在庫が余り、このままだと廃棄になる」「助けてほしい」と、親切心や同情心を利用して電話をかけてきます。
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曖昧な返事を引き出す: 相手が話し続けている最中に「はい」「わかりました(聞いていますの意味)」と言ってしまうと、それを「購入の同意」とみなして発送してきます。
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送り付け(ネガティブ・オプション): 電話の数日後、代引き伝票とともに突然カニが届きます。「一度電話で話したし、断るのも悪い…」という心理を突くのです。
カニカニ詐欺から身を守るための「鉄壁5ステップ」
もし不審な電話がかかってきたり、身に覚えのないカニが届いたりしたら、以下の5ステップを思い出してください。
ステップ1:知らない番号の電話には出ない・すぐに切る
基本にして最大の防御です。心当たりのない番号からの「カニの安売り」「助けてほしい」という電話は、話を聞かずに「必要ありません」とはっきり断り、すぐに切りましょう。
ステップ2:曖昧な返事を絶対にしない
相手はプロです。「いいです(要らないの意味)」は「良いですよ(承諾)」と解釈される恐れがあります。「買いません」「お断りします」と、拒絶の意思を明確な言葉で伝えましょう。
ステップ3:届いても「受け取り拒否」を徹底する
もし自宅に身に覚えのない代引き荷物が届いたら、絶対に代金を払ってはいけません。 その場で配達員に「注文していません」と伝え、受け取りを拒否してください。家族が勝手に頼んだかも?と思ったら、その場で確認するまで待ってもらいましょう。
身に覚えのないカニが届いたら、その場で「受取拒否」をするのが最も安全な解決策です。
ステップ4:もし受け取ってしまっても「14日間」待つ必要はない(法改正)
以前は「届いてから14日間は保管が必要」というルールがありましたが、特定商取引法の改正により、現在は届いた直後に処分してもOKとなりました。代金を支払う義務も一切ありません。ただし、自分から開封して食べてしまうとトラブルの元になるため、まずは手を触れずに相談しましょう。
ステップ5:すぐに相談窓口へ(消費者ホットライン 188)
「お金を払ってしまった」「脅しのような電話が続く」という場合は、一人で悩まずに**消費者ホットライン「188(いやや!)」**に電話してください。専門の相談員が対処法をアドバイスしてくれます。
【重要】消費者庁も警鐘!最新データで見る「カニカニ詐欺」の現状
カニカニ詐欺(送り付け商法)は、単なる迷惑行為ではなく、公的機関が厳しく注意を呼びかけている重大な消費者トラブルです。
1. 相談件数は高止まりの状態
消費者庁や国民生活センターには、例年冬場(11月〜1月)にかけてカニなどの魚介類の送り付けに関する相談が急増します。特に「電話で強引に勧誘された」「断ったのに届いた」というトラブルが後を絶ちません。
2. 【2021年改正】法律があなたの味方に!
以前は「届いてから14日間は保管しなければならない」というルールがありましたが、現在は特定商取引法の改正により、消費者の権利が大幅に強化されています。
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即座に処分可能: 注文していないのに届いた商品は、届いたその日に捨てたり食べたりしても法律上問題ありません。
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代金の支払い不要: 商品を開封したり処分したりしたとしても、業者に対して代金を支払う義務は一切発生しません。
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返還請求も不可: 送り付けてきた業者が「間違えて送ったから返せ」と言ってきても、それに応じる必要はありません。
3. 「電話勧誘」があった場合でも同じ
もし事前に電話で「買います」と間違って言ってしまった場合でも、実際には購入の意思がない(強引に言わされた)のであれば、同様に商品の処分が認められ、代金の支払いは不要です。
消費者庁からのアドバイス: 「売買契約が成立していない以上、送られてきた商品は直ちに処分して構いません。業者からの執拗な請求に屈しないことが大切です。」
✅ 改正後の新ルール(送り付け商法)
- 届いた商品は直ちに処分してOK!
- 14日間待つ必要はありません。
- 誤って開封・完食しても支払い義務はゼロ。
1. 【もし払ってしまったら?】返金交渉のための3つのアクション
「家族がうっかり代引きで払ってしまった…」という場合でも、諦めるのは早いです。返金を勝ち取るための具体的なステップです。
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アクション①:配送業者にすぐ連絡する
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代金を支払った直後であれば、配送業者(ヤマト・佐川等)の営業所に連絡し、「詐欺の疑いがある荷物なので、送り主への送金を止めてほしい」と依頼してください。業者の手元に現金があるうちなら、返金してもらえる可能性があります。
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アクション②:販売業者に「契約の無効」を突きつける
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伝票に記載された業者へ連絡します。「注文の事実はなく、特定商取引法に基づき売買契約は成立していない。直ちに全額返金せよ」と伝えます。電話が繋がらない場合は、メールや書面(特定記録郵便など)で証拠を残しましょう。
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アクション③:消費生活センターを仲介させる
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個人での交渉は相手が居直るケースが多いです。「188」に電話し、相談員から業者へ指導や助言をしてもらうよう依頼してください。第三者が介入することで、業者が返金に応じる確率が飛躍的に高まります。
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まとめ:カニは信頼できるショップで買おう!
カニカニ詐欺は、私たちの「優しさ」や「戸惑い」に付け込む卑劣な犯罪です。
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電話での勧誘には一切応じない
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身に覚えのない荷物は受け取らない
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困ったらすぐに188へ相談する
この3点を徹底し、安全に美味しい冬の味覚を楽しみましょう!

